世話人:<俳句稲穂会>川島 隆慶
<川柳稲穂会>太田 資暁
◆2014年8月に発足した会です。
<俳句稲穂会>・2ヶ月毎に第三水曜日に開催。
<川柳稲穂会>・4ヶ月毎に開催。
◆参加費 : 100円/回(コピー、お茶代)
◎入会希望の方は、世話人までお願いします。
■次回予定
<俳句稲穂会> -令和6年 10月 16日(水)
<川柳稲穂会> - 令和6年8月27日(火) 兼題「 あつい 」
●兼題「あつい」
○暑いから行ってくるわと妻温泉 諸江昭旦
●自由句
○これからは日本の四季は二季になる 太田資暁
○決断も独り善がりと見做されて 市川 毅
○手繋ぎは転倒防止老夫婦 森川紀一
○油蝉鳴きながらきてすぐ去りぬ 小坂 強
○パスポート使わないのに時差でぼけ 田坂忠俊
○やれ!翔平凄いぞ「40-40」達成だ 片岡冬里
○万歩計歩数は増えて距離は減り 諸江昭旦
○ジャンボリー熊に消された夏キャンプ 鈴木康之
○それとなく夫婦別姓の明け暮れ 星田正風
○包丁を噛みてはなさぬ南瓜かな 房子(轟房子)
*悪戦苦闘
○空蝉や余生は神に委ねたり つよし(市川 毅)
*願う平穏、無事
○ひぐらしや母は厨に忙しく 宏治(池田宏治)
*思い出
○球場の熱気を涼む花火かな りん太(川崎大八)
*
○生き存え蜩鳴くや十五日 秋雲(川島隆慶)
*8月15日
○悠久の時を刻みて大文字 利雄(塚川利雄)
*京の風物詩
○しばらくは夕焼けの街やがて夜 秀至(中島秀至)
*清水港
○秋日和棋譜並べいる独居かな 正風(星田 正)
*老境の楽しみ
○老いの身や帰省は疾うに死語となり つよし(市川毅)
*青春よ いずこ
○白シャツに正しき老いの背筋かな 宏治(池田宏治)
*恍惚の人
○筍やあすにはぐんと伸びるらむ りん太(川崎大八)
*裏庭のぐいぐいと伸びる筍
○高気圧張り出す海や南風吹く 秋雲(川島隆慶)
*夏来る
○梅雨の間の買物忙しそこここと 利男(塚川利男)
*急げ!急げ!
○我が胸にメロスは住むや青嵐 房子(轟 房子)
*人を信じる
○藪尾根の透ける若葉の濃き薄き 秀至(中島秀至)
*コシアブラ
○ミサイルのアラート激震走り梅雨 正風(星田 正)
*元風雲急を告げる
●兼題「ひらく」
○酒飲みの申し開きは聞かぬ妻 鈴木康之
●自由句
○ふるさと(祖国)に 活劇拓くか⁉ 尊富士 片岡冬里
○勧めたい議員にサプリDHA 田坂忠俊
○ものぐさを晴耕雨読と言い訳し 諸江昭旦
○戦いの 続く道 人の原罪 星田正風
○盗作をしたくなるほどできぬ句が 小坂 強
○飛び乗れば視線が怖い専用車 森川紀一
○労使間昔春闘今春風 市川 毅
○これからは逆さに見よう星取り表 太田資暁
○全国の「大谷さん」ちょっと得意顔 鈴木康之
●兼題「すきま」
○金婚は隙間埋めての成果なり 市川 毅
●自由句
○高齢化親子で年金暮らし増え 諸江昭旦
○地下の闇!三神の憎・愛 地獄沙汰! 片岡冬里
○両手上げ満員の中身を守る 森川紀一
○国会でスマホダメとは二流国 太田資暁
○林さん現実の怪ネタにしな 市川 毅
○いくつまで 生きる我かと 思案する 小坂 強
○聞く耳に 届かぬ民の 生活苦 星田正風
○議員さん手当アップはすぐに挙手 田坂忠俊
●兼題「恋」
○週刊誌 色恋だけで 銭になり 太田資暁
●自由句
○連戦を避けて間遠な 甲子園 市川 毅
○長髪が坊主を凌駕甲子園 森川紀一
○少年の 女神輿に 懸ける水 諸江昭旦
○阿波踊り 赤いけだしに 胸躍り 星田正風
○四つん這い 爺見て笑う孫と婆 片岡冬里
○マウイ火事 ハワイ航路が 泣いている 太田資暁
○チコちゃんに 八十足して 誕生日 小坂 強
○理事長もマッチョ体質に眼が眩む 田坂忠俊
○虫鳴くや視野の欠けゆく目に薬 幸子(中村幸子)
*聴覚はとても良いのですが
○烏一羽熟柿の権利主張せる 麟太(川崎大八)
*一羽が他を寄せつけない
○日当たりの庭畑見ゆる障子張り 宏治(池田宏治)
*秋日和
○ルビコンを渡りし話し生身魂 房子(轟房子)
*人生の大決断
○稲妻や夕餉のメニュー即決す つよし(市川毅)
*まったなし
○擦り傷の三人帰る秋夕焼 秋雲(川島隆慶)
*小さい頃の思い出
○やはらかな光差し込む障子貼り 利雄(塚川利雄)
*貼り終えて一息
○雲の峰踏破した山あの辺り 秀至(中島秀至)
*元気だったころ
○刃渡りの冷気の走る大暑かな 正風(星田正)
*瀬戸内海の大山祇神社の宝物殿
○麦笛で呼び合うてゐる下校の子 幸子(中村幸子)
*こんな日もあった
○地震(ない)の浜やませの晒すもやい船 正風(星田正)
*東北地震を悼む
○黙々とやませの跡の農作業 つよし(市川毅)
*百姓魂
○かの夏や六は太(ふとし)の背番号 麟太(川崎大八)
*中西太は早慶戦を見て西鉄へ
○湖に妖精の舞う初夏の夢 秀至(中島秀至)
*シェークスピア
○香水の一滴胸のほくろへと 房子(轟房子)
*香水をちょっと
○紫陽花の私鉄沿線雨楽し 利雄(塚川利雄)
*待ち合わせ
○かき氷母の実家はなほ遠く 秋雲(川島隆慶)
*いちごシロップ
○初蛙にしてはや声を争へる 幸子(中村幸子)
*命をつなぐ戦い早も
○おかっぱもんぺの杏子逝く花の下 正風(星田正)
*寂しい限りです 合掌
○軽やかに飛び出す一歩厩出し つよし(市川毅)
*待ってたよ
○初音聞く御岳詣の道すがら 宏治(池田宏治)
*御師の宿
○対局を前に二つの桜餅 麟太(川崎大八)
*王将戦
○山あいの集落萌黄の中にあり 秀至(中島秀至)
*山あいの春
○地虫出づ小諸句会へいざ我も 房子(轟房子)
*コロナも終わった
○根分けして花壇見回り意気高し 塚川(塚川利雄)
*頑張れよ
○南洲翁墓に侍る桐野や春暑し 秋雲(川島隆慶)
*西郷と同志
●兼題「春」
○春の席マスク外して君は誰 諸江昭旦
●自由句
○なにもかも高高高や かかあ天下 星田正風
○後ろ盾亡くして孤立左様奈良 市川 毅
○闇市も今では名所吉祥寺 小美濃隆
○ペパーミル禁止するバカ高野連 太田資暁
○大谷の 最後の一球 夢に見る 小坂 強
○太りたし後期高齢また痩せて 片岡冬里
○秒読みでついて行けないJアラート 田坂忠俊
○老夫婦百円ショップで指輪買い 諸江昭旦
○女子会は聞く耳持たず喋るのみ 森川紀一
○まんさくやさつさと過ぐる歩こう会 幸子(中村幸子)
*早春の日に元気な歩こう会
○余寒ものかはリスキリングの老学徒 正風(星田正)
*まだ若いぞーの老いの一徹
○松の内濁世の中のゆとりかな つよし(市川毅)
*平和が一番
○わかさぎを炙りつつやる一人酒 宏治(池田宏治)
*松江
○行き過ぎてまんさくの黄と思いけり 麟太(川崎大八)
*あれ?まんさくだ
○さよならの手を振る人は雪女郎 秀至(中島秀至)
*また来てね
○釣られたる公魚二尾の重さかな 房子(轟房子)
*小さな魚にも命
○春めくや北國街道十割(とわり)蕎麦 秋雲(川島隆慶)
*蕎麦で一杯
○酒屋兼米屋の万両大粒に 幸子(中村幸子)
*代々栄えている馴染みの店
○兼六園縄の香高く冬構え つよし(市川毅)
*兼六園
○空晴れて風の木の葉を舞はせたる 宏治(池田宏治)
*風の木の葉
○坂道同好会幽霊坂を小六月 秋雲(川島隆慶)
*上り下り
○庭石は黙して語らず去年今年 秀至(中島秀至)
*顔に見えて
○去年今年目盛り変わらぬ体重計 さはる(栗間早春)
*痩せなきや
○二階まで皇帝ダリヤ突っ立って 麟太(川崎八大)
*高く上から見下ろすように
○老々の小春日和や烏鷺三昧 正風(星田正)
*一杯
●兼題「武蔵野」
○武蔵野の雑木林は今いずこ 森川紀一
●自由句
○マスクでもイーロンなれば異色なり 市川 毅
○兵道は死ぬことにありとプーチン師 田坂忠俊
○ドーハ歓喜鬼神森保・マラドーアン 片岡冬里
○寝込まれて気付くワイフの有難さ 森川紀一
○背を伸ばし生きては来たが腰曲がり 諸江昭旦
○マイペースプーチンさんとゼレンスキ 小美濃隆
○ゴミ出し日カラスも曜日を知っている 太田資暁
○枯葉舞う路をゴロゴロ転がりたい 小坂 強
○将棋倒しの閣僚更迭岸危うし 星田正風
○八月の病院しづかに混みあひぬ さはる(栗間早春)つよし
*どこの病院も「蜜」なのに黙
○社務所なき社にひょいと草の花 麟太(川崎大八)
*茅場町の神社に毎日参詣
○水もらい喜々と回れる釣忍 毅(市川毅)
*ツリシノブの五感が大好き
○繰り返すダッシュ残暑の競技場 宏治(池田宏治)
*青年
○薬効のありと卒寿の温め酒 秋雲(川島隆慶)
*桃源郷に遊ぶ
○しみじみと凡庸語る温め酒 英至(中島秀至)
*何が自分らしいのか
○草の罠潜んでゐそう草の花 幸子(中村幸子)
*子供の頃の思い出
○無言館情念の画布草の花 正風( 星田正)
*戦没学徒(画学生)の生命への希求
●兼題「独裁者」
○人生の末路は哀れ独裁者 諸江昭旦
●自由句
○拒否権を悪用正義無き世界 市川 毅
○食後にはデザート無くてクスリだけ 諸江昭旦
○故郷で出会う友は墓の中 田坂忠俊
○日本海ミサイル屑でゴミたまる 小美濃隆
○咳こんで視線が痛い電車内 片岡冬里
○狙撃犯唯一の功績カルト切り 太田資暁
○逆転はどうか巨人は今日も負け 小坂 強
○統一のお陰で自民バラバラに 森川紀一
○こたえるなー差額ベッドの夏過ぐる 星田正風
○若竹や見上ぐる先も青き空 つよし(市川毅)
*紺碧の空
○神輿発つ踊り出すかの足捌き 幸子(中村幸子)
*リズムある足捌き
○走り梅雨血液検査日告知さる 麟太( 川崎大八 )
*結果は?
○まくなぎの修羅場を抜けて威をただす 早春(栗間早春)
*紳士の見出しなみ
○嫌はれてまくなぎ群れる他は無し 秀至 (中島秀至)
*あはれなまくなぎ
○薙刀の少女一団立夏かな 秋雲(川島隆慶)
*少女達の夏
○湯上がりの夕餉の卓の冷奴 宏治(池田宏治)
*ビールもつけて
○めまとひの只中にあり恋心 正風( 星田正)
*燃え上がる恋
○啓蟄や人は律儀に菰外す つよし(市川毅)
*季節は巡る
○原っぱに棚田の名残り揚雲雀 幸子(中村幸子)
*春の野と思ったのに
○帰りしなすいっとバレンタインの日 りんた( 川崎大八 )
*今までにない高級品
○亀鳴くや夫と比べる生命線 さはる(栗間早春)
*どっちが先?
○花時の雨となりけり山の宿 秋雲(川島隆慶)
*花に雨
○天かすをすする日永のたぬき蕎麦 宏治(池田宏治)
*深大寺
○三曲に酔いしれる亀鳴きにけり 正風( 星田正)
*春爛漫の季節 日本古来の音楽の三極に酔った亀さん
●兼題「世代交代」 又は、「働き蜂」
○鞭打って 働きバチを まだしてる 小坂 強
●自由句
○何でまた 舌をかみそな 四股名かな 太田資暁
○恐ろしや(ロシヤ)正義も仁義もなき地獄! 片岡冬里
○透け透けの己(おのれ)のフエイク棚に上げ 市川 毅
○忘れ物 取りに帰って また忘れ 諸江昭旦
○寅年に 虎が
○北京五輪ニュー冷戦の戦場に 田坂忠俊
○平和ボケ緊張高めるオミクロン 小美濃隆
○ナチ撃退 亡霊相手の狂い咲き 星田正風
○恋文は朝読み返しゴミ箱へ 森川紀一
○受験子よ自信が決め手サクラサク つよし(市川毅)
*合格通知は電報で
○スイートピー旅のパンフの束で来る 幸子(中村幸子)
*春到来。どっさりと来る旅のパンフ
○鶯の鳴けばぴくりと馬の耳 さはる(栗間早春)
*春の気配はあちこちに・・・
○面白し2日は駅伝はたラグビー りんた(川崎大八)
*応援は権田坂と国立で
○採りたての和布売る声朝の市 秋雲(川島隆慶)
*朝市の活気
○屋根道やうぐいすの声ひもすがら 宏治(池田宏治)
*八王子の山道
○風の痛み生死(しょうじ)離るる初読経 正風(星田正)
*永平寺の早朝の勤行
○冬ざれや命静かにつながれて つよし(市川毅)
*時機を待つ
○白鳥と同じ日向に御昼かな さちこ(中村幸子)
*この上なく贅沢な一時でした
○一球に魂を入れ穂洲忌 麟太(川崎大八)
*学生野球の父
○初時雨乞われるままの長居かな さはる(栗間早春)
*乞う人いればこそ
○愛は修羅寂聴逝くや小春空 秋雲(川島隆慶)
*生き切った
○足元の鳩のうかがふ日向ぼこ 宏治(池田宏治)
*閑居
○冬ざれや生(しょう)を明らむ嘗胆 正風(星田正)
*冬来たりなば春遠からず
●兼題「政治家」
○菅総理 辞めたからこそ 評価され 太田資暁
●自由句
○夢のなか 名句浮かぶが 醒めてなし 小坂 強
○小遣いに我らも欲しい文通費 田坂忠俊
○オミクロン株の値上がり願い下げ 諸江昭旦
○ギリシャ文字コロナのお陰で知識増す 森川紀一
○不合格 またもや唖然!!宮内庁 片岡冬里
○スローガン党名にして全滅す 市川 毅
○いつのまに薬の数が増えていく 小美濃隆
○電柱の 地下化反対 愛犬家 太田資暁
○年金の給付日のみが安息日 星田正風
○万歩計見る楽しみや草紅葉 つよし(市川 毅)
*おつかれさま
○坐れよと凭れよと岩残る虫 さちこ(中村幸子)
*晩秋のひと時を憩う
○落武者を癒やせたりしやましら酒 麟太(川崎大八)
*関ケ原でやぶれた石田三成はきっと癒されたにちがいない
○虫すだく厩舎の闇のやはらかさ さはる(栗間早春)
*馬も夢をみるかしら
○車座で不老を語るましら酒 秋雲(川島隆慶)
*酒は飲むべし
○もう一軒夜寒の街の一人酒 宏治(池田宏治)
*夜寒
○速足(トロット)の馬上の新人竹の春 正風(星田正)
*成蹊大学馬術部新入生の乙女たちの颯爽たる騎乗ぶり
●兼題「オリンピック・五輪」
○マスコミの手のひら返し金メダル 森川紀
●自由題句
○竪琴の音(ね)は砲弾にかき消され 小坂 強
○粛清で官僚細るスガーリン 田坂忠俊
○ワクチンの接種が済んだ何やろか 小美濃隆
○案の定しどろもどろの名古屋弁 市川 毅
○俺の場所 ステイホームで何処にある 片岡冬里
○冬の季語マスク今では季節無し 森川紀一
○ステイホーム 焼酎疲れにうつ発症 星田正風
○老夫婦 濃厚接触 懸念なし 諸江昭旦
○民捨てて 後は知らぬと 大統領 太田資暁
○良き土に一穴三粒大根蒔く さはる(栗間早春)
*菜園ではもう秋の準備
○無言館の剥落裸婦画八月来 秋雲(川島隆慶)
*戦没画学生の思い
○八月や暦を煽る風の吹く 幸子(中村幸子)
*八月は一日一日 日々重い
○雄町米の山田錦の新走り 麟太(川崎大八)
*お酒は雄町米 山田錦それぞれによって味わいがある 今年は?
○地平線をデコボコにして土用波 つよし(市川 毅)
*波の高さを誇張
○民宿の舟虫ぞろとお出迎え 宏治(池田宏治)
*帰郷
○今日こそはと腹をくくりて新走り 正風(星田正)
*意気込みだけ?
○夏鶯啼くたび風のあたらしく 幸子(中村幸子)
*転居先甲府から~涼風を呼ぶ夏鶯の声
○時刻む物を手許に白夜かな つよし(市川 毅)
*Time is money
○青嵐少年棋士の勝ち続け 麟太(川崎大八)
*神の一手
○大橋に日傘の人とすれ違う 宏治(池田宏治)
*多摩川支流にて
○木曽駒の飛び跳ね行くや青嵐 秋雲(川島隆慶)
*木曽駒の青春
○赤裂けの少年の膝夏来る さはる(栗間早春)
*みんなに元気な夏を!
○里山に来たりし遊子芥子坊主 正風(星田正)
*一茶伊予の国'(作者の故郷)に遊ぶ
○おかっぱの目玉くりくりシャボン玉 ひろはる(池田宏治)
*遠い思い出
○目刺し焼く後ろ姿の妻老いぬ つよし(市川 毅)
*感謝
○フレッド・アステアのタップ軽やか燕飛ぶ 秋雲(川島隆慶)
*アステアは凄い
○春一番それは私と球音と 麟太(川崎大八)
*球春到来
○綿シャツのしわに映れる若緑 さはる(栗間早春)
*コロナ下の緑の癒し
○花びらを来て一花なき奥の院 幸子(中村幸子)
*華やかさと深閑
○筍や黒子・白子と堀り分けり 正風(星田正)
*筍で一盃
●兼題「亭主・あるじ」
○孫たちは 家内があるじと 仰ぎ見る 太田資暁
●自由題句
○春の星 平均余命を 数えけり 星田正風
○外出が 怖いと冷凍 ばかり食う 諸江昭旦
○忖度に疲れ果てたか慰労会 田坂忠俊
○リモートも手慣れた姿新学期 片岡冬里
○ステイホーム すればするほど フレイル化 太田資暁
○外出は不要不急と酒浸り 市川 毅
○文春に書かれてみたい気もするが 小美濃隆
○打って良し 投げても良しの 二刀流 小坂 強
○目覚ましを布団でくるむ朝寝坊 森川紀一
○カップルの漕ぐ艪に追はれ春の鳰 幸子(中村幸子)
*春めいた日の井之頭
○密避けて独り吟ずる初稽古 つよし(市川 毅)
*初心に返る
○”踏むがいい“棄教者たれと主の御声 麟太(川崎大八)
*仏の広大無辺に通づ
○四五羽来て枝に縺(もつ)るる恋雀 宏治(池田宏治)
* ~春~
○麦踏の頭上に近くドローン飛ぶ 秋雲(川島隆慶)
*近代農業
○時短八時下げる暖簾に別れ雪 さはる(栗間早春)
*時短・自粛は辛い
○楪(ゆずりは)や古民家青く彩りぬ 正風(星田正)
*新旧代々譲り継ぐ
○一葉なき木々に名札の寒さかな 幸子(中村幸子)
*寒々とした公園
○ズームにて集ふ勤労感謝の日 つよし(市川 毅)
*ズーム様々
○日だまりのはなしは餅に及びけり 宏治(池田宏治)
*丸もち、角もち
○ロッカーに置かれしままの古暦 麟太(川崎大八)
*年末まで引き取られず
○大根干す人の声あり峡の村 秋雲(川島隆慶)
*声が聞こえる
○かりそめの駆け落ちの朝根深汁 早春(栗間早春)
*根深汁の味の深さよ
○イヨマンテ マイノリティの叫びなり 正風(星田正)
*少数民族アイヌの熊祭り
●兼題「嫁」
○連れ合いを 嫁というには 老けすぎた 太田資暁
●自由題句
○いざ行かん Go To Heaven 年金者 田坂忠俊
○コロナ禍に堪えた一年虎落笛(もがりぶえ) 星田正風
○定年後テレビ二台は必需品 森川紀一
○飛ぶ鳥を 見習い給え トランプさん 小坂 強
○聞かれても説明できぬニューライフ 諸江昭旦
○国の恥レイムダックの悪足掻き 市川 毅
○さあ風呂だ 裸になったが お湯が無い 太田資暁
○岩盤も 綻び出たか 錆地帯 片岡冬里
○ひとひねり苦労が肥やし川柳(かわやなぎ) 小美濃隆
○雲抜けるたびに大きく今日の月 幸子(中村幸子)
*今年の名月は見事でした
○在りし日の姿眼間(まなかい)菊枕 つよし(市川毅)
*追憶!
○生姜摺り下ろす一人の夕べかな 宏治(池田広治)
*秋夕べ
○菊酒の幸あやからむぐいと飲み 麟太(川崎大八)
*食用の菊はデパ地下で
○秋夕焼け佐渡へと向かふ定期船 秋雲(川島隆慶)
*佐渡の夕焼け
○月天心わだちにはまるジープかな 早春(栗間早春)
*内モンゴルの月煌々
○菊枕今日生きし身を愛おしむ 正風(星田正)
*今日も生きていた
○色褪せし朝顔を折る片思い 麟太 (川崎大八)
*ふ~ん?!
○土砂瓦礫挑むユンボの酷暑かな さはる (栗間早春)
*コロナに酷暑の被災地を想う
○温故とや「方丈記」手に今朝の秋 正風 (星田正)
*次々に襲ってくる災厄に方丈記を読み返す
○設計図通りか蜘蛛の網模様 つよし (市川毅)
*人智の及ばない蜘蛛の知恵を想像
○ただならぬ暑さ八月十五日 広治 (池田広治)
*大変な一日
○暗がりにしずかに熟るる水蜜桃 幸子(中村幸子)
*人の目に触れない所で桃は熟れる
○若獅子の盤上一手秋高し 秋雲 (川島隆慶)
*藤井2冠、やるね
○錆びし線路途切れし先の夏野かな 秋雲 (川島隆慶)
*廃駅の景
○くるぶしの冷え俄かなり夕郭公 幸子(中村幸子)
*夕郭公の声に吹く風も急にひんやりと
○熊よけの半鐘のある夏野かな 麟太 (川崎大八)
*夏の思い出
○空き瓶の薔薇一輪の置き所 つよし (市川毅)
*お粗末な花器ゆえ
○晩酌の三日つづきの冷奴 広治 (池田広治)
*籠る夏
○悪疫退散あめつち揺らす花火かな さはる (栗間早春)
*早く退散してくださいませ
○惻隠の心あるやに蝶飛びかう 正風 (星田正)
*ウイルスと戦う人類への励まし
○交番に猫の貼り紙春隣 幸子(中村幸子)
*迷い猫か?
○発声の基本に戻り初稽古 つよし(市川毅)
*初心を忘れず
○新妻待つ若き耕人二月畝 秋雲(川島隆慶)
*田園の二人
○年の豆噛みて一人の夕べかな 宏治(池田広治)
*うまかったなー
○白梅や百寿の詩吟朗々と 麟太(川崎大八)
*とにかくすごい
○待ち合わせはミモザの下の日曜日 さはる(栗間早春)
*そんな日もありました
○身を焦がす想いは同じ猫の恋 正風(星田正)
*初恋の思い出
●兼題「和」
○外出を 控えて我が家 平和なり 諸江昭旦
●自由題句
○ウイルスの培養箱か?貴婦人船 片岡冬里
○追い越して振り向き唖然バックシャン 森川紀一
○断捨離は コロナのお陰 暇つぶし 諸江昭旦
○目に見えぬ敵に怯えて引き籠る 市川 毅
○かの国の検察人事この国も 田坂忠俊
○陽よりも 陰がいいのだ この頃は 小坂 強
○後手後手が 急に先手で 大混乱 太田資暁
○寒鴉独居の軒に宿りおり 星田正風
○ラグビー場暮れて余韻の残りけり 宏治(池田宏治)
*早明戦
○冬うらら飛天は乳房憚らず 幸子(中村幸子)
*飛天は大らかに舞う
○メモ要らず老いし二人の年用意 つよし(市川毅)
*余生を愛する
○参詣の人を横目におでんかな 麟太(川崎大八)
*川崎大師にて
○ラグビーの男勝どき静かなり 秋雲(川島隆慶)
* ラグビー日本
○目覚むれば猫の鼻ある冬の朝 さはる(栗間早春)
*寒いけど暖かい
○「ノックオン」子等の遊びや時映す 正風(星田正)
*ラグビー人気
●兼題「さる」
○年のせい忘れ去る技発揮する 田坂忠俊
●自由題句
○涙見て 人間皇后 ジーンと来た 太田資暁
○どこに行った 俺の名句の メモがない 小坂 強
○減る記憶 それでも増えるパスワード 片岡冬里
○ラグビーの誇りお辞儀とノーサイド 市川 毅
○サスペンド肩は凝らぬかGSOMIA 田坂忠俊
○愛娘 ジャッカルされて 悔し泣き 諸江昭旦
○病床に寿命覗きし凡夫の性(さが) 星田正風
○気になって毎日チエック歩数計 小美濃隆
○秋灯高粱焼酎52度 宏治(池田宏治)
*ラグビーワールドカップを見て
○「はくたか」の6番A席秋の空 さはる (栗間早春)
*旅に出ましょう
○敬老日バーカウンターに指ダンス 麟太(川崎大八)
*元気よく
○大野分日本列島蹂躙す 秋雲(川島隆慶)
*台風禍
○線香を挿すに脆かり秋桜 幸子(中村幸子)
*墓参りの淋しさ
○秋灯や積ん読突如乱読に つよし(市川毅)
*さもありなん
○あらためて寿命知る秋救急車 正風(星田正)
*年かなー
●兼題「消費税」
○消費税アップアップでギブアップ 市川 毅
●自由題句
○隣国の 煽り運転 誰止める 諸江昭旦
○菓子を食べ ボール沈めて 優勝す 小坂 強
○不思議だな 惚れる(ほれる)も惚ける(ぼける)も 同じ文字 太田資暁
○ともかくも家計の一助持ち帰り 星田正風
○アメリカに届かにゃなんぼでも打てる 市川 毅
○押し合ってリュックを抱いてスマホする 田坂忠俊
○トランプも 韓国ジョーカーに呆れ果て 片岡冬里
○歯医者さんキーキーやられ金払う 小美濃隆
○鯔(ぼら)釣の大きな話して釣れず 幸子(中村幸子)
*ぼらは出世魚
○大瀑布ただただ仰ぐばかりかな つよし(市川毅)
*声も出ず
○星飛ぶや首都高速のその向かふ 麟太(川崎大八)
*新橋駅からの光景
○星流るとくと昏れたる佐久平 宏治(池田宏治)
*姥捨(うばすて)にて
○言ひたきこと少し言えたる驟雨かな 早春(さはる)(栗間早春)
*雨も嬉し
○軍国少年老ひし八月十五日 秋雲(川島隆慶)
*廃線記念日
○トマト挽歌菜園の土と化したり 正風(星田正)
*猛暑にあえなし
○牛蛙太く一声其れっ切 幸子(中村幸子)
*たった一声恋の牛蛙
○色変はり朝の挨拶七変化 つよし(市川毅)
*ヨー!
○神宮の臙脂の校旗青嵐 麟太(川崎大八)
*翻る
○影曳きて浅瀬に早き岩魚かな 宏治(池田宏治)
*梓川にて
○四面楚歌免許返納梅雨寒 早春(さはる)(栗原早春)
*あなたはいつ?
○跨線橋の錆びつきてをり太宰の忌 秋雲(川島隆慶)
*太宰を追悼
○般若心経唱和するやに濃紫陽花 正風(星田正)
*高畑不動尊にて
●兼題「平成」
○平静の 後は猛暑か 冷和期か 太田資暁
●自由題句
○英議会に女だてらのハムレット 片岡冬里
○死ぬならばとっとと一人で死んでくれ 小坂 強
○青春の 女神が去りぬ ドリス・デイ 太田資暁
○老若の夏 ハモニカ横丁 烏啼く 星田正風
○炉端焼きゴルフ相撲と揃い踏み 市川 毅
○国後の火酒(ウオッカ)飲んで国燃やす 田坂忠俊
○トランプの 元気の素は ファーウェイ 小美濃隆
○ジーンズの尖って乾く豆の花 幸子(中村幸子)
*がばがば乾くジーンズと柔らかく咲く豆の花
○書体から太鼓の響き書道展 つよし(市川毅)
*ビビッときた書に感動
○一打ごと打棒早稲田やおらが春 麟太(川崎大八)
*雌伏3年
○草臥れのとけゆく湯船夕蛙 宏治(池田宏治)
*畑仕事を終えて聞く蛙の声
○陽炎やパリ直行便の客となり 秋雲(川島隆慶)
*パリは良い
○大渦の逆巻く波や若布汁 正風(星田正)
*鳴門の大渦と名産の若布汁
●兼題「春」
○行く春やボーっと生きて八十年 小坂 強
●自由題句
○盗撮で親の虐待スクープす 田坂忠俊
○二階から 自民へ振りまく 百合花粉 太田資暁
○十億円翌日払う人がいる 小坂 強
○人混みを何を急ぐかかき分けて 小美濃隆
○月の裏より竜宮の玉手箱 市川 毅
○取引はどちらが上か?泥試合 片岡冬里
○あと十年ペースメーカー頼んだよ 諸江昭旦
○春めきて 柔肌眩し 宵の口 星田正風
○水温む指のひび割れ消えにけり 源介(橋本直樹)
*生活実感あり
○水温む母は百寿に我は喜寿 幸子(中村幸子)
*優しい母への愛情
○笠山の群生椿息を呑む つよし(市川毅)
*萩にて
○一椀の蛤にふと人思ふ 宏治(池田宏治)
*思い出の人
○島の子に先生優しヒアシンス 秋雲(川島隆慶)
*季語がぴったり
○球春や早稲田勝つべし早稲田勝つ 麟太(川崎大八)
*母校讃歌
○煮凝りの一品添えて介護夫(づま) 正風(星田正)
*早く健康にの思い
○白菜は四つ切で買う老女房 源介(橋本直樹)
*同感の方もおられるでしょう
○点々とゐて陣なせり浮寝鳥 幸子(中村幸子)
*身を守る浮寝鳥
○焼きたての芋剥く指の速さかな つよし(市川毅)
*心ほくほく
○気まぐれの妻が四温の窓を拭く 宏治(池田宏治)
*陽気にさそわれる妻
○浮寝鳥大湖に雨の斜め降る 秋雲(川島隆慶)
*雨中の浮寝鳥
○マドンナのアルバム曝す日向ぼこ 正風(星田正)
*青春のおもいで
●兼題「酒」
○点滴瓶 見つめるうちに 酒に見え 諸江昭旦
●自由題句
○十六歳 華やぐリンク 色香あり 星田正風
○何事も カナや横文字 今風に 小美濃隆
○そこのけと ママチャリ走る 満載で 片岡冬里
○お互いに 喪中はがきが 年賀状 太田資暁
○暴かれてコストカッターカットされ 市川 毅
○5G(ファイブジー)スマホに宇宙米中戦 田坂忠俊
○紙一重 快気祝いと 偲ぶ会 諸江昭旦
○鐘ならぬ ゴーンの響き 世界へと 小坂 強
○鯊釣りの空にほっかり飛行船 幸子 (中村幸子)
○深川をいざ漕ぎ出でむ鯊日和 源介 (橋本直樹)
○角打ちや淑女二人の温め酒 秋雲 (川島隆慶)
○温め酒向こう一年医者要らず つよし (市川毅)
○モモカシラレバータンハツ温め酒 宏治 (池田宏治)
○天に遊ぶ兜太の句会にごり酒 正風 (星田正)
●兼題「こころざし」
○こころざし果たして帰る故郷なし 小坂 強
●自由題句
○総裁選 ギョロ目とうそぶく 口かろし 星田正風
○中国に 贈った土産 中国産 諸江昭旦
○審判に猛抗議してペナルティ 小坂 強
○ボランティアの真髄具現赤い鉢巻き 市川 毅
○パワハラや 縺れた糸の 絡み合い 片岡冬里
○あの人は 会長永い いつボロが 小美濃隆
○金農の 校歌真似して 腰痛め 太田資暁
○気をつけよう権力なんてないけれど 田坂忠俊
○房総を圧して高く雲の峰 源介(橋本直樹)
○白寿の母ゑまいて睡る星月夜 さち子(中村幸子)
○貴婦人の化粧乱せる汗の粒 つよし(市川毅)
○被災地の子ども食堂星月夜 秋雲(川島隆慶)
○本堂にひとりの誦経老い涼し 宏治(池田宏治)
○含羞草(おじぎそう)唇ふれし青きとき 正風(星田正)
●兼題「井の頭」
○恋の道別れの予感井の頭 星田正風
●自由題句
○日本では 本気でなかった 大谷君 小坂 強
○「言っただろ!」妻が言うなら「スミマセン」片岡冬里
○床屋さん 街にころがる ネタ拾う 小美濃隆
○演出第一中身二の次茶番劇 市川 毅
○新幹線それとなく横を窺えり 星田正風
○失言も 麻生とタケシは 許される 太田資暁
○噛み合わぬ 与野党叱れ 稲穂の士 諸江昭旦
○覗いても違和感だらけの吾の顔 田坂忠俊
○無住寺に人ゐて菊の根分けかな 幸子(中村幸子)
○菊根分け貰い如雨露を買いにけり 源介(橋本直樹)
○独り身や語りかけたき春の星 毅(市川毅)
○春暁や障子に映る割烹着 秋雲(川島隆慶)
○段畑の裾に豊かや芹の水 宏治(池田宏治)
○根分けする市民農園となり組 正風(星田正風)
●兼題「卒業」
〇医者通い 卒業したいが ままならぬ 小美濃隆
●自由題句
〇恨めしく寝顔見つめる妻の顔 片岡冬里
〇三度目の正直なるか板門店 市川 毅
〇女房どの ピンコロ寺で 大騒ぎ 諸江昭旦
〇暖冬の年でもないのに盛りが売れ 田坂忠俊
〇何事も そだね・そだねと 妻に言い 太田資暁
〇上原も イチも最後は 古巣へと 小坂 強
〇ポカポカで ボデイラインも くっきりと 小美濃隆
〇忸怩たる青春の路卒業し 星田正風
○冬紅葉映える日和や釈迦如来 源介(橋本直樹)
○冬雀道に出ているカフェの椅子 幸子(中村幸子)
○北風にペダル漕ぐ足縺れけり つよし(市川毅)
○客を呼ぶ門前そばや梅一分 宏治(池田宏治)
○故郷を離れて久し蕗の薹 秋雲(川島隆慶)
○同行の杖納めけり青木の実 正風(星田正風)
●兼題「年の瀬」(あれこれ)
〇宅配は 今年も素通り 年の暮 太田資暁
●自由題句
〇スマホ病 何が何でも スマホ見る 小美濃隆
〇持てたのはたった一年流行語 市川 毅
〇年金の残額を見る年の暮 星田正風
〇白貴の 場外相撲や 大一番 小坂 強
〇神がかり跡目争い日本刀 片岡冬里
〇偏差値で 東大抜いたか 最下位で 太田資暁
〇若妻の 魅力に惑う ジンバブエ 田坂忠俊
〇武器商人 アジア駆け抜け 荒稼ぎ 諸江昭旦
○栗ひとつ握ったまゝに泣く児かな 源介(橋本直樹)
○コスモスの丘にアベック見え隠れ 一夫(山口一夫)
○案山子翁猫背なるもの無かりけり 幸子(中村幸子)
○子らの眼よ木の実を弾くフライパン 誠一郎(今市誠一郎)
○仲間来て何処ともなく小鳥去る つよし(市川毅)
○飯炊いてあとは秋刀魚を焼くばかり 宏治(池田宏治)
○ロヒンギャの旅路を照らせ星月夜 秋雲(川島隆慶)
○仏心の宿りたるかに案山子立つ 正風(星田正風)
●兼題「旅」
○垣間見ゆ 乳房のゆるる 旅浴衣 星田正風
●自由題句
○ファーストもバーゲンセールじゃ色も褪せ 片岡冬里
○届けらる読経CD護寺会費 田坂忠俊
○レーダーも 近くは見えぬ イージス艦 太田資暁
○それとなく 想いを告げる 暑気払い 星田正風
○卒寿過ぎ ポルシェの走り ノロノロと 諸江昭旦
○若者が ズボン下して 用を足す 小美濃隆
○日米の似たもの同志何語る 市川 毅
○ユーゴから ハリルの旅は 長かりき 小坂 強
○縁側に独碁(ひとりご)の音や夜の秋 (橋本源介(直樹))
○膝を折ることなくなりぬ終戦日 (中村幸子(幸子))
○夏草や古自転車が見え隠れ (中村一夫 (一夫))
○遠花火音の駆けくる田舎道 (市川つよし(毅))
○と言ひつ墓参りする終戦日す (池田宏治 (宏治))
○勤労動員母の青春遠き夏 (川島秋雲 (隆慶))
○雷光に転瞬畑の広がれり (星田正風 (正) )
●兼題「そうかい」
○もりそばも かけそばも出る 同窓会 諸江昭旦
●自由題句
○八十路来て俺の余生は一本道 市川 毅
○ニコライ堂十字を切らずに手を合わす 田坂忠俊
○はな子去り 地域に活きる 人気像 星田正風
○北将軍 スターウォーズの 仲間入り 諸江昭旦
○夏日に聞く野際陽子の散り際を 小坂 強
○目覚ましのベルはまだかと起きて待つ 太田資暁
○テロ騒ぎ 気持ち悪いが 好奇心 小美濃隆
○スッピンの彼女に思わず「君の名は?」 片岡冬里
○小鮎には品良き小皿宿の膳 (橋本源介(直樹))
○石楠花やいかにも旧き門構へ (中村幸子(幸子))
○我が影にパッと散りたる目高かな (市川つよし(毅))
○学食にすするタンメン緑さす (池田宏治 (宏治))
○梅雨の間や白杖二人寄り添ひて (川島隆慶 (隆慶))
○球拾い新マネージャーの夕薄暑 (星田正風(正) )
●兼題「酒(いろいろ)」
○試飲会 ここぞとばかり 杯重ね 太田資暁
●自由題句
○帰郷という言葉は遠く過疎になる 田坂忠俊
○百条の前に参上仕る 市川 毅
○老いたるを 春愁なりと 大欠伸 星田正風
○都心とは やっぱり違う 吉祥寺 小美濃隆
○ウォール街 お金は壁を 乗り越える 諸江昭旦
○晩酌を催促するよに女房なり 小坂 強
○ゴルフでも一番気になる誉め殺し 片岡冬里
○ヤーヤーと 名を忘れても 手を握る 太田資暁
○冬眠であれ今生の別れかな (市川つよし)
○老妻のことば静かに春炬燵 (橋本源介)
○ひとりでに口笛の出る春の空 (中村かずを)
○春立つや植物園行きバスを待つ (川島秋雲)
○稲門の友待つ水戸の梅うたげ (西村みどり)
○きさらぎやおもむく先に不如意あり (星田正風)
○しぐるるや小走りに観る九品仏 源介 (橋本直樹)
○街行けば鈍色の空師走かな かずを (山口一夫)
○過去未来天命のまま大枯野 つよし (市川 毅)
○マフラーの女のくぐる縄のれん 宏治 (池田宏治)
○冬日過ぐ今日という日を惜しみつつ 秋雲 (川島隆慶)
○縄文の遺跡曝して枯芒 正風 (星田 正)
●兼題「免許証」
○断捨離のまずは手始め免許証 片岡冬里
●自由題
○寒き夜は貼らないホカロン抱いて寝る 小坂 強
○白猫の 抜毛と我が髪 混同し 太田資暁
○パソコンの フォント小さく 恋メール 諸江昭旦
○うつ癒える 小言復活 山の神 星田正風
○神という言葉のかろきこの頃よ 田坂忠俊
○パクさんも パクリがばれて 運のつき 小美濃隆
○クネクネと交わす姿が痛ましや 片岡冬里
○頼れるか由々しき時の有識者 市川 毅
○裏木戸に松茸持参と甥の声 源助 (橋本直樹)
○一幅の名筆を前秋深し つよし(市川 毅)
○秋晴や退院ならぬ友見舞ふ 宏治 (池田宏治)
○駅通り胸を反らして赤い羽根 かづを(山口一夫)
○天の父と飲む伝手ありや秋の空 隆慶 (川島隆慶)
○鹿脅し風流愛でて一句あり 正風 (星田 正)
●兼題「秋刀魚」
○七輪の 昭和レトロで 秋刀魚焼く 諸江昭旦
●自由題
○麻原も 離脱するとか 言ってたね 小美濃隆
○ナイジェリア巌流島の手を使い 小坂 強
○迷うのは人に非ずや夏嵐 片岡冬里
○支払うは 空き家にかけた 火災保険 田坂忠俊
○納涼会 ベリーダンスに メタボ酔い 星田正風
○赤穂義士六っ個足りぬと嘯きぬ 市川 毅
○リオからは 何とかなるさと 教えられ 太田資暁
○桃食べて舌滑らかや三姉妹 橋本直樹
〇誰を待つボトルの前に桃三つ 山口一夫
○落鮎や簗打ちし人罪なきか 市川 毅
〇落鮎の大小のよし酌みにけり 池田宏治
○主亡き座敷の広さ盆の月 川島隆慶
○初秋や人生ノート書き始む 星田正風
○夏祭産土(うぶすな)さまへ記紀の道 中村幸子
○夏祭産土(うぶすな)さまへ記紀の道 中村幸子
○祭笛半纏の文字踊りけり 市川 毅
〇梅雨寒や医師の話を一人聴く 山口一夫
○梅雨寒し鎮まれ肥後の地の神よ 川島隆慶
○まろびつつ生きて傘寿や衣替え 橋本直樹
○学び舎に鎮まりし夏風通る 星田正風
〇ついでにと引き始めたる草の嵩 池田宏治
●兼題「梅雨」
○梅雨入りに ブルーシートの 数増える 諸江昭旦
●自由題
○広島と南京無理に結びつけ 市川 毅
○ミサイルで 破れかぶれの三代目 片岡冬里
○広島で挽回はかるあひるさん 小坂 強
○オーイ・ソレ 吾も認知症の仲間入り 星田正風
○クルーズで 花見のはずが 桜餅 小美濃隆
○低成長 焦る時代に 角栄本 諸江昭旦
○お隣の ゴミ見て今日の曜日知る 太田資暁
○就活は早稲田グッズで身支度を 田坂忠俊
○さくらさくら古希と喜寿とのあはひにて 中村幸子
○へり行き来普天間基地の遅日かな 池田宏治
〇子ら帰京待つ日々もあり風かおる 川島隆慶
○この街に燕見ずしていくとせや 山口一夫
○薫風や一番ホールのティ―アップ 橋本直樹
○大空へ背伸びするかの木の芽かな 市川 毅
〇初燕独居のひさし浮き立てり 星田正風
●兼題「稲門会」
○稲門会三田には負けます寄付集め 太田資暁
●自由題
○まだましかあんた誰ねと言わぬ母 田坂忠俊
○ジョーカーの代わりとなるかトランプ氏 諸江昭旦
○良き家内、二人になればおっ家内 片岡冬里
○漢字テスト許容広がりホットする 小坂 強
○元の付く肩書き頼る過去の人 市川 毅
○政治家が 鬼よりこわい 週刊誌 小美濃隆
○同窓会来なきゃよかった夢破れ 星田正風
○初夢のタイムスリップ五十年 市川 毅
○残り鴨我が足取りに添ひくれし 中村幸子
○初場所や日の本沸かす琴バウワー 橋本直樹
○蹌踉と退院の路冴え返る 山口一夫
○やはらかな日差しに太る猫柳 池田広治
○方丈記閉じて冷酒冴え返る 川島隆慶
○ストリートダンスのリズム はだれ雪 星田正風
○福耳の人のうとうと冬薔薇 中村幸子
○眠らんとする山の抱くダム湖かな 池田宏治
○偕老の妻の指図の年用意 橋本直樹
○同期生幾人(いくたり)逝きし年惜しむ 山口一夫
○冬木立ドッグイヤーの仲間入り 川島隆慶
○煉獄の想い消えゆく寒椿風 星田正風
1.兼題句 「枯葉」
○モンタンの枯葉いずこやテロのパリ 市川 毅
2.自由題句
○隣席の熟女のたまう女陰(ほと)賛美 星田正風
○頼れるは預金通帳古女房 片岡冬里
○覚束(おぼつか)ぬ取り消しの理由(わけ)博士号 諸江昭旦
○あちこちにテロテロ満ちる年の暮 小坂 強
○杭事件長さ足らねど悔い残る 小美濃隆
○夢の中いい句だったが朝忘れ 太田資暁
1.兼題句 「秋刀魚」
○秋刀魚までごっそり持ってくチャイニーズ 小坂 強
2.自由題句
○火花ないベストセラーがわからない 小美濃隆
○牛丼の玉葱は増え肉は減り 諸江昭旦
○解凍の秋刀魚求めし家計かな 星田正風
○クネクネと米中横目に桟敷席 太田資暁
横丁はものの匂ひや夏の月 橋本直樹
山里に煙一筋水の秋 池田宏治
どぶろくや窓に迫れるよるの崖 中村幸子
藤村も手酌なりしや濁り酒 市川 毅
炎天下病む身の一歩又一歩 山口一夫
女郎花檀家を廻る若き僧 川島隆慶
残暑かな少欲知足の日々遠し 星田正風
〇兼題句「夏」
暑苦し雷臍を取ってみな 市川 毅
〇自由題句
ドローンが印を結んで現れた 小美濃隆
新垣のしくじり先生板につき 小坂 強
身は一つそれもなくなりゃ楽になる 諸江昭旦
自利を追ふ仏性の身に夏木立 星田正風
大阪都スッタモンダで即廃都 太田資暁
見失ふ高さに縺れ春の蝶 中村幸子
木洩れ日の輪に浮かびたる落椿 市川 毅
春宵や素足に下駄でそこらまで 橋本直樹
老いらくの夢をちと乗せ花筏 山口一夫
風に綾なして自在や花筏 池田宏治
水温むまずすきくわを洗いけり 星田正風
○「題・武蔵野」
・武蔵野を独歩気取りで独り占め 市川 毅
○「無題」
・ワインバー塩辛あるかと親父聞く 諸江昭旦
・ままならぬ世の断捨離や恋心 星田正風
・朝もやの池のほとりでひと休み 小美濃隆
・長電話している女房の肩突つき 小坂 強
・シラフでも歩く姿は千鳥足 太田資暁
蕗の味噌出来て始むる手酌酒 池田宏治
羨まし脇見知らずの猫の恋 市川毅
立春の雲ゆく挨拶するやうに 中村幸子
高野切手習ふ夜半や猫の恋 橋本直樹
春一番街行く人は皆斜め 山口一夫
来し方のほろ苦き身やふきのとう 星田正風